幕末の田無4 薩摩の挑発と鳥羽伏見戦。

まつざきひろし

2021年05月24日 14:17



4.幕末の田無(その時時代は動いたかもね)

薩摩藩邸焼き討ちから鳥羽伏見の戦い。

大政奉還で政治を朝廷に返還した慶喜。急に返還されても政治経験のない、朝廷と薩長勢力は、狼狽します。

倒幕という軍事目的も失い凹む倒幕派。朝廷でも、土佐藩主山内容堂を中心とする公武合体論者に接近する公家が増え、新政権は再び徳川家を核に組織されそうな流れに。

喜作はその流れを現実にするため走り回ります。

危機感を強める薩摩の西郷隆盛は、旧幕府支持勢力と一戦を交えるために、思い切った一手を打ちます。

江戸三田の薩摩藩邸から江戸市中に浪士を放ち、放火、強盗、婦女暴行など騒乱行為を行わせ、治安当局(庄内藩兵ら)を挑発し始めます。

薩摩藩邸に逃げ込んだ浪士の引き渡しを再三拒む薩摩に、ついに庄内はキレ、いわば薩摩藩邸(一種の大使館)を焼き討ちします。


これを宣戦布告とみた薩摩は長州も交えて京都に兵力5000で進軍します。

一方、慶喜は大阪城に陣を張り、フランス式訓練を受けた旧幕府陸軍と会津・桑名と新撰組など兵力15000で、薩摩長州藩兵と鳥羽・伏見で交戦します。




英国大使を含め、大方の予想では兵員数、武器の近代性の何れも優れた旧幕府軍が圧勝すると思われていましたが、幕府軍は敗北し、慶喜は将兵を置き去りにして海路江戸に脱出する前代未聞の行為に打って出ました。

いよいよ喜作が動きます。田無登場まであと僅か。




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